微細加工:半導体はナノスケールの加工を行っています

1 個のIC は、約1 cm角の大きさです。これをLPレコード盤と同じ直径30cmのシリコンウェハ上に作ります。 ICの中に作りこまれるトランジスタの加工寸法は、最先端のもので約40〜50 nm(ナノメートル*)で、髪の毛の1/1000、ウィルスの大きさです。

この微細なトランジスタが1チップ上には数十億個も搭載されています。 世界の人口よりも大きい数で、しかもそれぞれが同じ性質(特性)です。

このICの世界を拡大してみましょう。10万倍すれば、直径30cmのウェハは直径30 kmとなり、ちょうど東京23区が入る大きさです。 また1辺が1cmのICチップの大きさは1km角となり、東京ディズニーランドの大きさに匹敵します。 50nmの加工を行うということは、この直径30kmの円内で5mmの加工を行うことに匹敵するのです。

シリコンウェハと東京23区のイメージ
シリコンウェハと東京23区のイメージ

注)1nm=10-9m(=1/10億m)。ところで、新聞紙などの紙の厚さは約0.1mm(=100μm)、髪の毛の太さは80 〜 50μm、 スギ花粉は約30μm。やっと見える範囲です。さらに小さくなると、大腸菌が約1μm(=1000nm)、ウィルスが約100nm、 タンパク質は約10nm。ICはこのレベルの加工を行っています。DNAの直径は2nmで、シリコンの原子半径は約0.1nmです。

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