「パワートランジスタ奮戦記」(SiCはアップルではなくオレンジ!!)について富士電機株式会社 重兼壽夫特別顧問にご講演いただきました
<パワー半導体専門委員会> 2015年9月1日(火)於JEITA会議室

重兼 壽夫 特別顧問
重兼 壽夫 特別顧問

パワー半導体専門委員会では、メンバー間の情報共有、知見拡大のため、適宜専門家の方に講演していただいています。 その一環として、今回、富士電機株式会社特別顧問の重兼壽夫氏に「パワートランジスタ奮戦記」(SiCはアップルではなくオレンジ!!)のタイトルにてご講演いただきました。

ご講演では、重兼氏の入社以来のパワー半導体分野での事業化における成功/失敗事例を織り交ぜながら、今後の日本におけるパワー半導体ビジネスに対する期待を込めた取り組みについて語っていただきました。

お話しの中で、
1)単体性能で業界を凌駕し市場シェアを奪ってしまう大成功を収めたが、周辺回路を取り込んだビジネスモデル戦略で他社に再度市場を取り返された
2)性能は世界一でコストパフォーマンスが良いものを開発したが、顧客要求は一昔前の回路に適合し安価なものであったため、考え方を変え、技術を後退させた廉価製品を販売することで成功した
など興味深い事例をご紹介いただきました。

これらの事例を通し、指針として、
1)新技術の事業化の成功要因は「優良テーマの選定」
2)優良テーマ選定のために「顧客の机の上で開発する」
の2点を強調されていました。

商品価値は製品の個別機能比較(Apple to Apple) ではなく、顧客の価値(上位システムで発揮できる経済効果;アップルではなくオレンジ)で決まり、このことが講演タイトルに繋がっていました。 SiC開発においても、既存の製品を前提として考えてしまうことが多いですが、顧客価値の観点で自分に有利な場を作るため、前提自体を”ちゃぶ台返し”するような動きも必要になるとのことでした。

今後は、スマートコミュニティの構成要素の多くにパワー半導体が関連し、システムの一構成要素である部品、今回の場合はSiCパワーデバイスが破壊的イノベーションを起こすことになります。 SiC が至る所で使われるスマートコミュニティの実現が望まれ、そのためには現状を変革し社会インフラを変える必要があります。 それを変えることができるのはSiC技術である、とのことで、今後の関連メンバーの活躍に期待を込めて講演を締めくくられました。

以上

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