JEITA 半導体部会
半導体製造工程の最初にあるのが設計です。このLSIは何のために使うのか、そのためにはどのくらいの性能が必要か、 開発期間と予算はどのくらいか。いろいろなことを考えながら、一番いい道を探す作業です。
LSI の設計がCAD を使って行われていることはもうご存じですね。コンピュータの助けなしにLSI を設計することはもう不可能といっていいでしょう。 新しいアイデアが有効かどうか、CAD を使うとすぐに結果が分かります。LSI を設計するための専用言語が開発され、 パソコンでの作業がそのまま設計図に変換できるようになりました。
例えば、あるゲーム機のメーカから新しいゲーム機用のLSI の開発を依頼されたとします。 どんな性能のゲーム機を作りたいと思っているのか、そしてそれを実現するためのLSI はどのようなものでなければならないか、 何度も何度も話し合います。この話し合いだけで半年かかることもあります。話が決まると設計にかかりますが、 途中で何度も重大な変更が生じますから、完成までに1年以上かかることもめずらしくありません。ですから、 LSI 設計技術者はいつも設計のスピードアップを心がけています。これまでの設計データで再利用できるものはどんどん利用して、 新しく考えなければならないことにエネルギーと時間を集中します。
