2007年度STRJワークショップを開催

STRJ

2007年度のSTRJ ( Semiconductor Technology Roadmap committee of Japan : JEITA半導体技術ロードマップ専門委員会)ワークショップを、2008年3月6日と7日の二日間、品川のコクヨホールで開催いたしました。 このSTRJワークショップは、日本の半導体産業に貢献するロードマップ活動を推進し、技術見通しに関する半導体産業界内での情報・認識を共有し、製造装置・計測装置・材料などの半導体関連業界にはタイムリーな開発実用化に向けて、大学・研究機関には研究課題の方向について、各々情報発信を行う、というSTRJの活動を具現化したものです。 参加者は6日242名、7日222名の延べ464名で、去年の411名の13%増と多数の皆様にご来場頂きました。 ご参加いただいた方々は、半導体デバイスメーカの方が63%、半導体装置・材料メーカの方が13%と関連業界でも高い関心を集めています。

ワークショップ開会に際し、経済産業省月舘様に来賓ご挨拶を頂きました。 ご挨拶の中で、ロードマップ活動が非常に良く役立つものであり、半導体産業を真似て他産業でもロードマップが作られるようになったこと、ロードマップで予見された技術が着実に現実のものとなっていること、平成20年度からの環境問題に取り組むドリームチップ、グリーンITについて説明して頂きました。


今年も、聴衆の高い関心を集めたSTRJワークショップ。多くの聴衆が集まりました。
今年も、聴衆の高い関心を集めたSTRJワークショップ。多くの聴衆が集まりました。


ワークショップ初日の6日午前中は、石内委員長の「2007年の概要」に引き続き、設計タスクフォース「ITRSの配線性能から見たムーアの法則の限界」、設計WG「論理検証と物理設計の生産性向上の課題と解決策」、テストWG「DFTとATEとの融合による品質とコストの両立」の3件の発表がありました。 質疑応答の中で、リピータがリークと消費電力に及ぼす影響が大きいこと、設計生産性2.9倍の意味、テスト時測定して調整もしてしまう可能性について意見が交わされました。

聴衆の関心を呼んだ、STRJワークショップの様子
聴衆の関心を呼んだ、STRJワークショップの様子


6日午後前半は「スピンMOSFETとその高機能ロジックへの応用」、「機能性酸化物を用いた不揮発性ランダムアクセスメモリの開発」、「Emerging Research Architectures: 現状と今後の展望」、「カーボンナノチューブFETの現状と将来展望」の、新探究デバイス、材料関連の特別講演が4件あり、いずれも大変興味深い発表でありました。特に、情報処理の新しいアーキテクチャからカーボンナノチューブのデバイス特性が議論されるなどこの分野の進歩がうかがえる内容でありました。
6日午後後半は、「ロジックおよびメモリデバイスのスケーリングトレンド」、Emerging Research Devices(ERD) WG 「Beyond CMOSの位置付け」、Emerging Research Materials(ERM) WG 「新材料によるブレークスルーへの挑戦」、Front-End Processes(FEP)WG 「ロードマップに見るフロントエンドプロセスの危機と新技術への挑戦」の発表がありました。質疑応答では、トランジスターゲート長の見直し等ロードマップをより現実を反映したものにする取り組みや、Beyond CMOSは現状のCMOSを補うもの(サプリメント)であるとの認識の重要性の議論がありました。
夜には、業界を超えた懇親を深めていただけるよう懇親会を催し、約120名の方のご参加を頂きました。

7日午前は、リソグラフィWG 「多重露光からEUVLへ」、配線WG 「微細化の深耕とBeyond Cu/Low-kの展望」、メトロロジーWG「Metrologyの現状と課題のレビュー」、歩留向上WG 「見えない化進行の中での歩留向上 −微細化による歩留技術のパラダイムシフト」、実装WG 「SiPの現在と将来」の5件の発表がありました。特に、リソグラフィWGでは、450mmの検討まで含めて、多方面にわたる内容で、高い関心が集まりました。配線と実装WGでは3次元配線のテーマが取り上げられ、メトロロジー分野では最近の進歩が紹介されました。
7日の午後はFI WG「工場の能動的可視化と生産性ロスの削減に向けて」、特別講演: 「生産性向上を目指す次世代生産システム」 、ES&H WG「半導体の環境課題と地球温暖化対策 −半導体工場省エネガイドについて−」、故障解析技術タスクフォース「故障解析関連データの標準化」、モデリング/シュミレーションWG「M&Sによるデバイス開発加速 −デバイス・材料モデリングと計算パワーで推進−」の5件の発表がありました。
最後に開STRJ諮問委員会 委員長に総括をいただき、関係各位のご協力と多数のご参加者の関心いただき2007年度STRJワークショップを成功裏に終了することができました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。

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