『半導体ビジネスと標準化戦略に関するセミナー(第5回)』を開催
〜 2013年2月27日(水)14:00-17:30 於 JEITA416会議室 〜

JEITA半導体技術委員会は、「 半導体ビジネスと標準化戦略に関するセミナー」を毎年開催し、標準化戦略の深化に努めてきました。

さて、急成長するスマートフォン、コモディティ化するデジタルTV、ビジネス環境が激変する中、製品の市場支配力の鍵を握る標準化において、携帯電話用SoCでのデファクト化、EV充電規格の日欧米の標準化戦争、国策としての中国独自標準施策など、競争は激しさを増す一方であり、標準化戦略の重要性が高まっています。

こうした背景のもと、第5回目となる本年のセミナーでは、「 新規ビジネス・コンバージェンスモデルと標準化戦略」を基調テーマとして開催。エネルギーハーベスティングや新素材パワー半導体といった新しい成長分野における標準化戦略のあり方や標準化先進地域である欧州の動向に関する講演と報告された内容をもとにディスカッションをおこないました。

参加された技術委員会正会員企業の方々からは、標準化に関して現状把握と戦略理解を深めることができ大変有意義でした、来年度も開催を望みます、などと好評の声を頂きました。

半導体ビジネスと標準化戦略に関するセミナー(第5回)

講演の概要

「エネルギーハーベスティングに関わる国際標準化動向」
NTT データ経営研究所 エネルギーハーベスティングコンソーシアム 竹内 敬治氏
NTT データ経営研究所
エネルギーハーベスティングコンソーシアム
竹内 敬治氏

太陽光、機械の振動、人の動きや体温など、環境から微量なエネルギーを収穫して電力に変換する技術がエネルギーハーベスティング。小型電子機器の自立電源として注目されており、研究論文数は、年50%増で伸長中。発電、エネルギー変換、蓄電、微弱な無線通信の標準化が必要。欧州や韓国が先行する標準化を日本は追う立場にある。


「パワーデバイス 国際標準化とその戦略」
富士電機 パワー半導体事業統括部 産業モジュール技術部 宮下 秀仁氏
富士電機 パワー半導体事業統括部
産業モジュール技術部
宮下 秀仁氏

世界の電力需要が増し、オール電化住宅、太陽電池、EV、スマートグリッド、など電力変換の場でパワー半導体の需要が高まっている。既存のIGBTなどが性能限界を迎え、SiCやGaNといった新素材パワー半導体の発展が期待されるが、デバイス自体はブラックボックスとして標準化せず、性能測定などの標準化を図っていくことが戦略の要諦となる。


「ヨーロッパにおける新規ビジネスと標準化の動向」
JETRO・ジュネーブ事務所 所長 江藤 学氏
JETRO・ジュネーブ事務所
所長
江藤 学氏

欧州企業における標準化戦略の興味深いヒアリング結果がレポートされた。7500ページに及ぶ公開規格の分量の多さを参入障壁としているBosch社、中核でない周辺とする車載LANにはIT系で一般的な既存規格を採用しコストダウンを狙うBMW社、企業文化として標準化に関する高度な管理を経営に組み込んでいるシュナイダー社など、先進的な欧州企業の取り組みは刺激に満ちたものであった。

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