半導体部会参加企業を対象に恒例の部会報告会を開催致しました。
以下プログラムに沿って報告会概要をご紹介いたします。
日程: 2013年10月24日 13:45-16:45
場所:JEITA409-411会議室
出席者:24社、49名
●部会長挨拶 (株式会社東芝 齋藤 昇三)
以前から政府へ要望している、イコールフッティングを実現するための「円高、法人税、通商、電力、新規アプリ開拓を進める上での協力」に関して進展があり、日本の半導体産業が置かれている立場が反映される大きな成果となりました。
また、今年度から開始されたCOCNプロジェクトは、JEITA半導体部会を中心に、政府とも連携しながら国際競争力の強化や、次世代半導体戦略について提案し、2015年度からは、新たなプロジェクトを実行していきます。今後取り組むべき重点テーマは以下のとおりとなります。
・社会貢献及び省エネ対応を行う
・イコールフッティングの実現をはかる
・半導体部会と外部組織との交流を拡大する
半導体産業が大きく発展していくために、皆さんと一緒にしっかりと取り組んでいきたいと思います。
●JEITA活動報告 「成果と今後の方針」 (JEITA専務理事 半田 力)
「IT・エレクトロニクス産業の位置づけ」について、政府をはじめとする関係方面へ広報活動しております。
近年、国内外で需要が拡大している電子部品に着目しておりますが、ITだけでなく、農業、医療、自動車などに貢献しており、システムとして取り組みことが重要であると認識しております。
着実なJEITA活動の成果事例として、物づくり9団体で共同要望を提出し、償却資産に対する固定資産税の減税・廃止などJEITAにとって有利な要望ができたことをご紹介いたします。
今や、物事が動き出すためには、半導体抜きには考えられず、半導体部会には更なるご尽力をお願いいたします。
●特別講演 「最近の政策動向」
(経済産業省 商務情報政策局 情報通信機器課 デバイス産業戦略室長 宮崎 貴哉 氏)
冒頭、「成長戦略当面の実行方針の概要」である、5本の柱についてのご説明があり、各社が活用できそうな、企業実証特例制度、グレーゾーン解消制度や税政要望などの産業競争力強化法案の概要紹介がありました。
最後に、「産業界と連携をはかり、要望を経済産業省として予算要求へ反映させる等積極的に行っており、成果もでている」、「経済産業省として半導体業界がどう発展していくかを日々考えている。今は、単体ではなく、様々な産業に最先端のデバイスが如何に活用され、貢献していくかとの観点で検討している」とのコメントがありました。
●半導体部会活動報告 (半導体企画運営委員会 委員長 三井 豊興)
半導体部会としてより機動的で、的確な活動を行うため、組織変更を行いました。
続けて、これまでの半導体市場規模推移と業界動向の進捗報告と傘下委員会活動報告を行わせて頂きます。
主な活動成果は以下の通り。
・政府への電力コスト削減への要望と、電力料金値上げに対するパブリックコメントを部会長名で提出
・産業競争力向上のためのイコールフッティングの実施要望
・半導体部会サイトの新コンテンツ”半導体の大冒険”を掲載
・WSCを中心とした知的財産保護活動を展開。
・半導体模倣品不使用啓発対策としてJ EITAからポスター作成を提案し、WSC名義で作成し、各極の賛同を得て、展開と展示会・セミナーでの掲示への協力を依頼した。
●特別講演会 「『音力発電』と『振動力発電』の紹介と可能性」
(株式会社音力発電 代表取締役 速水 浩平氏)
はじめに、速水社長からは、起業のきっかけについて紹介があり、日常生活で生まれる身近にあるエネルギーを活用した「あかり」を提供するという画期的な発想について述べていただきました。
また、実際に商品化するポイントをご紹介頂きました。
・“どこにでもあるものを活用する”これこそがエネルギーの地産地消
・日々の生活の中で溢れているエネルギーを使用することで場所を選ばず商品化できる
・実用化には、日常的で身近なものに拘り、開発段階から応用例を意識し商品展開の可能性を検討する
実例として、私たちが歩くことや話すことで発生する振動エネルギーを活用した「街の照明」が紹介されました。
“電源”は、私たちの日常生活が生み出す“エネルギー”であり、なくなる心配もない。とのご説明には、速水社長の拘りを感じました。
「小さい頃からの夢や目標を実現するためには、常にそのことを考え、日々過ごすことが重要である」との信念は聴講者の心に響いたと思います。
講演を聞き入る聴講者 | 齋藤部会長 | JEITA 半田専務理事 |
経済産業省 宮崎室長 | 三井企画運営委員長 | 速水社長 |
以上