第8回国際ナノテクノロジー会議(INC8)が筑波で開催。 わが国の元気を印象付けた

第8回国際ナノテクノロジー会議(INC8)が筑波で開催。 わが国の元気を印象付けた

INC(International Nanotechnology Conference on Communication and Cooperation)は、日米欧のナノテクノロジー政策立案者、研究者、企業のキーパーソンが集まり、ナノテクノロジーの最新動向・将来の方向について議論し、国際的な協力・交流を推進する国際会議です。

飯島澄男氏 基調講演 ポスターセッション
飯島澄男氏 基調講演 ポスターセッション

開催については、日米欧の持ち回りで、年1回開催されてきました。

INC7は2011年5月につくば国際会議場で開催する予定でしたが、3月11日の東日本大震災の影響を受けて、急遽、開催場所を米国に変更し、代わりに、INC8は日本開催となりました。

JEITA半導体技術委員会 INC-WG(国際ナノテクノロジー会議ワーキンググループ)は、オーガナイザー参画機関の一つとして、INC8の企画・運営に積極的に貢献しました。

今回の基調講演は、"Nanocarbon Materials: Their Science and Technology"と題し、カーボンナノチューブの発見者として高名な名城大学教授飯島澄男氏より、約1時間にわたってご講演頂きました。

本基調講演は、無料で開放され、近隣の研究所から大勢の研究者が聴講されました。スマートフォンを示しながら、カーボンナノチューブが既に実用化されていること、また将来的にも導電膜等への応用が期待できることを語り、一つの材料の与える大きなインパクトを情熱的に話されました。

他には、日米欧3極のナノテクノロジー研究開発状況、特にグリーンナノテクノロジー分野において、日米欧の最先端研究開発に関する情報交換を行い、さらに今後の国際連携の可能性についても議論しました。

また、これら講演と併催でポスターセッションも開かれ、1日目76件、3日目51件の合計127件の展示があり、非常に活発なセッションとなりました。これら127件のうち、日本からの発表は96件を占め、また発表者の目も輝いており、わが国が元気を取り戻したことを強く印象付けました。

INC8のその他の結果を含む概要は以下の通りです。

  1. 会議名称:The Eighth International Nanotechnology Conference on Communication and Cooperation (INC8)
  2. 開催期間:2012年5月8日(火)〜11日(金)
  3. 開催場所:AIST つくば中央 共用講堂
  4. 参加者数:226名。内訳は、日本189名、米国20名、欧州15名、韓国1名、オーストラリア1名。
  5. 参画機関:日本:(独)物質・材料研究機構(NIMS) 、(独)産業技術総合研究所(AIST)、
                       一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、
                       (社)ナノテクノロジービジネス推進協議会(NBCI)、筑波大学
                 米国:NSF, NIST, SIA, SRC
                 欧州:European Commission, CEA/LETI, Fraunhofer, IMEC, ENIAC

次回(INC9)は、2013年5月14日(火)〜17日(金)に独国ベルリンで開催予定です。

講演風景 優秀ポスター表彰式 ディナー
講演風景 優秀ポスター表彰式 ディナー

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